
祝!!!コミカライズ

異世界転生ダンジョンマスター
温泉ダンジョンを作る
5/8 な カ
⭐⭐⭐⭐⭐ オキニ✨エピソ~ド 第1部隊の帰還
「何も落とさないんですね~、このダンジョンのモンスター」
「ドロップアイテムはないタイプ…か、だとすると、宝箱とか、宝物庫を探すタイプか?」
「それか、温泉があるだけとか?」
「………それはないと思う、そんなダンジョン聞いたことがない」
そして、3時間ほどの探索で隅々まで確認できた。
ここは本当に温泉しかない。
最初のお客様
「それが……。とてつもなく美味しいのです、今まで食べた中でも一番美味しい……あれ? 隊長、その肌、すごいことになっていません?」
「いや、それはいいから、何の食べ物が……」
「それはあとでいいです! 肌を! 少し肌を見せてください! 11階層ですか? これが11階層の湯の効果なんですかあああ??」
「ええい! 何の食べ物が出てきたのか報告せんかっ! 馬鹿者!」
飯困らずダンジョンの変化
ヴィヒタ副隊長が言っていた、アウフ嬢の評価を女王は思い出す。
「お嬢様は先を見据えすぎて、時々何を言っているのかわからなくなる事があります」と。
まったくその通りの奴であった。
食料が無尽蔵に手に入る場所が手に入ってしまうと、いずれ国は滅びますよ?
などという思考のすっとんだ結論を当たり前の事のように言ってのける奴だ、見えているものが人とは違う。
ユーザ陛下とアウフの面談
そうして次の湯に向かうため、5階層をしばらく進んできたところで、黒い豹のようなボスモンスターが出てきました。
そうです、この階層だけ、妙に強いボスモンスターが湧いてくるのです。
湧いてくるのですが、トウジ隊長が剣も抜かずに、ゲンコツでボスモンスターの頭をぶん殴って殺しました。
一撃です。
一撃で豹の頭が地面にめり込んで、一瞬で絶命しました、どういう力をしているのでしょうかこの人は。
温泉ダンジョンご案内
「ねえマスター、これ飲んでみて、最高に美味しいコーヒーの飲み方を思いついたの!」
「なにこれ、普通のコーヒーに見えるけど……熱っつ!」
常識を超えた温度だが、グラグラ煮立った飲み物を一気飲みしても今の俺の身体はダメージが入ったりすることはない。
俺は何百度あるかわからない謎のコーヒーを飲んでみる、喉の奥にまで強烈な熱さがガツンと来るのは人生では経験がなく妙な気分だ。
そして飲んだコーヒーが喉の奥で一気に気化して湯気を放ち、芳醇な香りが鼻を抜けていく。
「熱さで喉に刺激を与えて、飲みこむのと同時に気化して、香りを強烈に楽しめるの」
「ああ~~、たしかに美味いなこれは、こんなの俺も今まで飲んだことないよ、うん、美味しい」
ストレートな褒め言葉にペタちゃんが、フフンと胸らしき部分を突き出して喜ぶ。
「でも人間はこんなの飲んだら死ぬからな?」
「死ぬの!?」
「これ、200度以上の温度にしてるでしょ? 人間は90度くらいの温度でも一気にがぶがぶ飲んだら喉が焼けてダメージ食らうんだから、こんな高温の油より熱いコーヒーなんて飲んだら確実に死ぬよ。
ダンジョンコアやダンジョンマスター限定の料理だなこれは」
温泉を入り終えて
「真っ黒い泥の板のようになってた絨毯を、徹底的に洗った後くらい変わりましたよね」
半年
「……なんか、たこ焼きがいい感じに丸くふかふかにならないな? 飯コアもうまくやれてなかったし、センのやつはどうやって焼いてたっけ?」
物事の完成と到達の達成感のあとにあるものは、停滞と虚無だということを世界最大のダンジョンはよく知っている。
しばらくはこの上手く行かないもどかしさを楽しもう。
たこ焼き
「え? なにあれ? 食事の効果なの?」
「たぶん……」
「なんかシャカシャカとゴキブリみたいな動きで走ってたわ……」
「というか喋り方も高速になってるし」
「ヤダ怖い、私はあんなふうになりたくない、気持ち悪い」
私にはすごくゆっくりで聞き取りにくいですが、とてもひどいことを言われています。
周りに私はどんな風に見えているのでしょう、なんだかイマイチ想像がつきません。
あれ? ……というか、私ずっとこのままなんですか?
え?
嘘でしょ?
嫌です! 嫌ですよこんなの!? 助けてください!!
温泉調理の効果
トウジ隊長はこの団長を昔に一度見たことがある、しかし、今の彼女の姿は前に見たときよりはるかに若く美人に見える。
おそらく彼女も温泉ダンジョンの深層の湯に浸かってきたのだろう。
そして、その姿をテタ王妃は確認したのだろう。
その上で、11階層の温泉までお連れすることは私達の力ではできません、という報告を受けたテタ王妃に。
ぶっ殺してやろうか貴様ら。
と言わんばかりの叱咤と怒りを受けたに違いない。
女騎士達は綺麗になって帰ってきましたが、王妃様は入れません、なんて報告を許せるとは思えない。
帰還要請
「しかしながら、ある効能の湯が発見された場合は、また戻って来る可能性も否定できません……」
「それもわかる、4階層の湯の強化版じゃな」
若返る湯。
それも数歳若返るとかいった程度のものではない。
30代40代の肉体が10代後半の全盛期の肉体に舞い戻るような湯だ。
世界の王族、貴族のみならず、人類のほぼすべてが望んでいる効果。
手に入れるのではない、かつて自分が持っていたはずの力を取り戻す効果だ。
「その湯を何階層で出してくれるのかわからぬが……しばらくは勿体つけられるじゃろうなぁ……。
せめて10年……いや5年以内には出来て欲しいところなのじゃが……」
それがいつできるのかはわからない、しかし、このダンジョンはいつかその効果を作り上げるという確信はある。
4階層で軽く若返らせる湯を見せつけ、肌が綺麗になる湯の強化版を何度か出したのが良い証拠だ。
ダンジョンは始めから、ずっと我々にこう言ってきているのだ。
若返りたければ俺を巨大なダンジョンに育てろ、と。
目的
チョコとコショウはいまだに結構な価値があるが。
パンとはちみつに関してはもう、毎日低レベルな駆け出し冒険者がこぞって集めているので大した価値はない。
今では無理に持ち帰る必要もなく、適当にそのあたりに生えている果実を挟んで弁当代わりに食べている。
食パンに、野菜や果実を挟み、コショウをぶっかけたモノをかじりながらトウジ隊長が言う。
「他所のダンジョンと比べたら天国みたいな環境だけど、やっぱり12階層じゃ物足りないね、敵がぬるい」
武器が摩耗するという理由で、わざわざゲンコツで戦っているくらいである、ぬるいにもほどがある。
酒集め
トウジ隊長はそれを聞いて、一瞬あの、ダンジョンに話しかけ続けている変なおじさんの事を思い出した。
「ただ……あの人の低階層でダンジョンに毎日語りかけ続けるという方法では、ダンジョンの意思に見向きされるとは思えなくて」
やっぱりあの危ないおじさんじゃねえか!
一体この人は何と文通しているんだ?? 公爵令嬢ともあろうお方が!?
危ないおじさん
のちにセパンス王国で神の舌をもつと言われる料理人や、美食家貴族の重鎮の一部が、めちゃくちゃにめんつゆの味を褒め称えたが、賛同者はそれほどいなかった。
そして一部の美食家が、めんつゆの繊細なる味がわかる者と、わからない愚か者の2つに、美食家を分類し始めたりしだした結果。
貴族の美食交流界隈で大喧嘩のような揉め事が頻繁におこりはじめた。
そして、色々あってセパンス王国でめんつゆは、愚者の舌を暴く漆黒の審判、という意味の名前をつけられてしまった。
漆黒の審判
「はあ、疲れました、筋力アップの薬で少しラクをします」
今の膂力で筋力アップの薬の効果を得ると、もはや何の重さも感じません。
薬の効果が切れるまでの時間は休んでいるのと同じです。
働きながら休憩とか、もはやわけがわかりませんね……はあ。
クラプス王国の姫と騎士
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