指孔の計算




  数学的な管と波長の相関式が在るらしいンだけど、天然の形状の竹に応用するにはメンド臭そうなので手を付けて無い。参考になるやも知れンので、式と名前を知ってる人は是非リシに教えてオクレ!!夜露死苦。
  リシが実際に利用して居るのは、蓄積した笛のデータを基に勝手に作った単純な比例計算ナンだ。この計算法を知れば誰でも直ぐ良い笛が造れると言う訳では無く、本人の経験と意図をサポートしてより良い笛を、より簡敏に様々なサイズで、出来得る限り精巧に造るのを目的として居る。

  リシも最初の数ヶ月はテキトウにヤマカンで作って居たが、このままではトテモじゃ無いが2オクターブを正確に演奏可能な笛は造れ無いとダンダンと気付いた。指孔の配列はトテツモ無く微妙で0.2mm違えば全く違う音世界に成ってシマウンだ。印度の笛、アンデスの笛、日本の笛、ヨーロッパの笛を調べて行くと、ほぼ西洋音階の笛はほとんど同じ様な指孔の配列なのを知り、しかも誰もが計算ナドして居ないらしいのを知って、本人はイヨイヨ必要に迫られ、デッチ上げて見る事にした。歌口は残念ながら計算化に成功出来なかったが、竹格によって決まり切ってるので計算するより、調によってタダ節からの距離で創った方が正確に狙った大きさに出来ると思う。指孔より百倍は簡単なので各自切磋琢磨してオクレ!楽しいヨ!!






  文中の笛の部位は下図の通りなので参照のコト。


  指孔では1孔が1番簡単で、管尻から(歌口から管尻)×16%くらい。これは日本の横笛を除く世界の横笛にほぼ共通だったので秘密でも何でも無い、ただドウ計算するかだけだった。ただ16%だと多少抜けが悪いのでリシは今は15.5%にして居る、ソウソウ値は全て孔の中心、なるべく正確にデータを取っとくと後で比較検討する時に役立つヨ。今ントコ15%にすると全ての孔がデカクなってしまい15.5クライが限界ラシイ。(極細だったら13.5%トカ迄大丈夫) 逆にココを長くすると指孔は全体的に小さく出来るが、指孔全体の大きさのバランスを取る為1~6孔の距離も延ばさねばナラナイので、笛の性能自体は悪くなる。2オクターブの音階がナントカ成立する最大%は20位?(1~6孔間にもヨルが) 因みにアチコチの%を変える事で第3オクターブの運指が変化するので、好みの運指の在る人は丁度良いコンビネーションを見付けてクレ。
  次は6孔、1孔から(歌口から1孔)×46%くらいまでは縮めたいが、47くらいでもドーニカコーニカ2オクターブ成立する。理想は45%台だが実現はナカナカ大変だ、鍵は全ての指孔の位置の相互関係に掛かって居るが、素材が薄い程有利でも有る、薄ければ指孔が小さくて済むからだ。つまり葦や金属等が1番有利で在り、バンブーでもなるべく薄いのを使った方がより性能を突き詰められる、小さい笛ではナオサラだ。ただし厚さや材質で音色も変わるので、単純に薄ければ良い笛とも言い切れない。やはり竹笛の1番の魅力はその音色に在る事を忘れてはナラナイ。







  さてより奥の深いのが2~5孔だが、先ずはリシが駆け出しの頃にナントカ1から造り上げた最も単純で簡単な計算、式1スタンダードを紹介しよう。
  この式では判り易い様に(1~3孔)=(4~6孔)が大原則、コレだとアマリ微調節は出来無いが、単純で初心者でも全体像を掴み易く計算も楽、性能もソコソコ良い。指孔が(特に2孔が)大きくなりガチだが、その分音の抜けは良く、指孔の間隔も1番等分に近く持ち易い、色々な意味で入門向きと言える。ただ指の細い人にはチョット辛い、中南米の葦の縦笛=ケーナにも似たパターンが良く見られる。
  2~5孔の位置は、先ず(1から6孔)を5等分して、その等分した位置からソレゾレ少しずつズラす。2孔+5等分×1/7くらい、3孔-5等分×1/14くらい、5孔はソレゾレ+5等分×1/14くらいズラせば出来上がり!!簡単でしょ? 計算は全て管尻を起点(=0)として居るので、+は歌口方向へ、-は管尻方向へ寄せるヨウニ。
  この計算の場合は1孔16~16.5%6孔46.5~47%くらいが無難。あまり欲をカイて攻めても指孔がデカクなって吹き辛くなるのでホドホドに。







  次は2000年迄水平リシ笛でも使って居た
式2スーパー・ノヴァ!!!! 名前はトアルアニメに登場する戦闘機の試作プロジェクトから頂戴した、「イイネ!」とは関係無いヨ。この式では全ての指孔の口径を可能な限り同じ大きさにして、音色や吹き心地の統一を図ろうと言うモノだが、1~6孔間の距離も比較的短く性能も良い。シルバーフルートの指孔は倍音用の特殊な孔以外は全て同じ大きさでしょ? ソレを竹笛に応用したのがコノ式2、全ての半音を指孔の開閉だけで再生可能な竹笛を画策中に偶然思い付いたが、式1を遙かに凌駕したので本採用となった。式1の笛と比べると少し大人しい感じの笛だが安定した良い音色で、吹き易いので体力も要らず、孔が小さいのでテンポの早い曲も演奏し易い。インドの葦の横笛=バンスリにも、クラッシック向けの良いモデルには似たパターンが見られる。
  先ず1&6孔の位置を求めて1~6孔間を5等分するのは式1と全く同じ、1孔は15.5%1~6孔間は46%までは攻めれる。
  式1と基本的に違うのは3孔で、式2ではこの2つの孔は一緒に計算する。と言うのも笛自体としてはこの2ツは限り無く接近した方が良いのだが、持つ人間側からすれば或る程度の距離が無いと持てない。よって人差し指と中指で問題なく押さえられるギリギリの距離を保つ為、2~3孔間を定数として先ず代入するのだ。普通の人が普通の大きさの笛で必要な長さは20mmくらい、笛が大きくなるに従い指が斜めに入る為、もっと長く必要になる。(小さい笛で性能重視なら、持てる限界迄もっと狭める)
  計算は1孔から+5等分×1.5を基準にして、2&3孔の大きさを好みの大きさに決める好みの係数を%で掛けて微調節して、ソコから2~3孔間の距離の半分をソレゾレ±した位置が2&3孔の位置、解る? 要は1&6孔の大きさを基準に、2孔は少し大きく、3孔は少し小さくシヨウってコト。でも2孔を1、4、5、6孔と同じ大きさにして、3孔はより小さくした方が吹き易く音色も良く感じられる場合も在るので、マ~好みカナ?
  5孔はソレゾレの基準位置から巧く%を掛けて1、6孔と同じ大きさにして出来上がり!チョット難しいネ。リシも今だに新しい計算で初めて造る調は1~2本は失敗するヨ。でも失敗を恐れて居ては何も始まら無い、先ずはワザと限界以上に挑戦し狙って失敗して見るのも非常に良い手と言えよう! 1歩ハミ出る事で何処迄が成功領域で、その外にはどんな失敗が待って居るのか、またその原因は何なのか具体的にハッキリと知る事が出来るからだ。初心者でも式1に馴れてからナラ、ノヴァで10本か20本頑張って造ればキット気に入る笛が出来るヨ!!!! 調管によって少しずつバランスが違うんで、作り易い吹き易いキー(つまり長さ)を選んで集中的に作るとGOOD。人間の頭は比較対照するコトで物事を理解する様に出来てるンで、同じ様なケースが沢山有る程より正確に把握し深く理解出来る、結果各パートの成功率も高まりトータルに良い笛を産む成功率も高まる。







  ついでに式2のバージョン、水平リシ笛でも2004年1月迄使って居た
ブースターも紹介してミヨウ! (トアルアニメに登場した脳を改造して超能力に成った人のアダ名!♪笑) コレも1&6孔迄は同じだが、2~5孔は(歌口から右隣の孔まで)に%を掛けて造ろうと言うモノ。(2&3孔もノバと同じ方が便利で解り易いカモ、ソウ成ると違うのは4&5孔のみッテ事ネ!) リシも少し前に使って指孔同士が干渉し合い過ぎて、使いコナせずアキラメタ事も有るが、チョットしたコツを掴んだら俄然!!!!音階ばかりか音色までも張りの有る良い笛がホイホイと出来る様に成った!!是非ともお奨めの式! (式のコノ部分は現用でシカモ!!単純間単に優秀な笛が出来ちゃうンで、これ以上は残念ながら企業秘密!! でもそのコツも至って単純明快で、教えたって「ナ~ンダ・・・」ってガッカリしちゃうヨ!!ゲラゲラ!!!! 毎日一生懸命笛造ってレば、イズレは気付く事! 志在る人は頑張って謎解いて、このリシの為にも!1流の笛職人に成ってオクレよ~~ッ!!!!)
  式2のバージョンはも1つブラック・ホールも有る。ブースターを更に進めたモノで、1~6孔間も等分も求めず、全ての孔を管尻か右隣の孔からドンドン%掛けて決めてくモノ。1番シンプルで当たり前っちゃアタリマエだが、コレは暴れ馬だ~、余程飽きが来なけりゃ使わんダロな~。
  一昨日思い付いた更なるバージョンピラミッドは(1~6孔)では無く(6孔~管尻)に焦点を当て、つまり他式では別扱いだった管尻~1孔間も他孔間と同等に扱い、つまり6孔から管尻までを完全に「指孔領域」と見なした画期的な式。(6孔~管尻)を5.5等分してソレゾレの孔は係数を%で掛けて行く、0.5はミ~ファ間が半音だからだ、と言ってもどうせ等分は単に指数に過ぎず鍵は掛けてく係数だが。今1番有望そうなのがこの式カナ~、笛造りのまた違った側面が浮かんで来るやも知れん。ただリシは式2に馴れ過ぎてしまって、実際ロータスで計算表を作って見ても1部の数値がデカ過ぎたり使い辛そうで取り合えず保留。式2の補助に使って見て調子が良さそうなら使って見ようかノウ。しかし何か物足り無いんでソノママこのページを作ってしまったのだった。







  要は「ドウ計算するか?」では無く、「ドウ捉えるか?」って事ダヨね。皆もアレコレ試行錯誤して、便利で気の利いた方法論を編み出してクレ!!!! 気に入った笛が出来たら是非!!!!リシにも見せてオクレ~ね!!

リシ笛を造る!